嫌がらせ対策プログラム

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ウィキメディア財団の嫌がらせ対策プログラムとは、プラットフォームにより安心で安全な場を確保するために設けられました。知識を築く共同作業には意見の不一致がつきもので、関係する人々はそれぞれの判断する常識を持ち込もうとします。ウィキメディアが発展し貢献者の多様性が豊かになるにつれ、そのような不一致もまた増える可能性があります。そこで一定の許容範囲に抑え、ウェブ空間のコミュニティやプラットフォームで発生しがちな嫌がらせ事例を予防することが肝心です。SNSのプラットフォームには、意見が合わない人々を無視できるシステムが組み込まれているものの、私たちのプラットフォームには取り入れにくい対策です。その対策として嫌がらせ対策プログラムを導入、財団職員はコミュニティの皆さんのご協力を得て複数の明確なプロジェクトを開発しました。

経緯

嫌がらせ行為対策プログラムとは、先般のコミュニティの健全性イニシアティブを端緒とした作業の延長線上にあり、2018 - 2020年運動戦略勧告からいくつか課題を抽出して、フリーな知識に欠かせない生態系を目指す道のりで取り組んでいきます。

運用ツール

嫌がらせ行為対策ツールの担当チームは、対策プログラムを支援する技術的な作業を行うウィキメディア財団の部門であり、このチームは嫌がらせ事案の発生時に使うソフトウェアを構築するに当たり、貢献者と管理者が情報に基づいたタイムリーな意思決定を行えるようにしたいと考えます。新しいツールが嫌がらせへの対処と対応で有効と見込まれる重点領域は、4つ特定しました。詳細は、以下のプロジェクトページをご参照ください。

プロジェクト・ページ:嫌がらせ行為対策ツールの担当チーム

ハッシュチェック

このプロジェクトは2018-2020年の運動戦略勧告に照らし、ウィキメディア財団に既存の児童保護ならびにテロ攻撃に関連したコンテンツの処理手順の見直しを目指します。この種の素材はそれぞれに扱い方が異なりますが、ツールには双方に通底する要素が見られ、今回のリリースに組み込めるのではないかと見込んでいます。

現在、子どもの性的虐待に関する画像が財団に報告されると法的義務事項に従い、プロジェクトから除去するとともに法執行機関に報告しています。この対応にご協力いただくのはボランティアの皆さんですが、精神的に非常に負荷の高い作業でありながら、職員と異なり専門知識の研修を受ける機会も、精神面の医療サポート体制に相談したりすることもできません。

このプログラムの目標は、ほぼ全ての事例において、コミュニティがそのような脅威に晒さないことにより、以前よりも迅速にプラットフォームから除去することにあります。財団職員が既知で要注意の児童ポルノや性的虐待の画像データベースと照合して問題のある画像の検出と除去、さらに法執行機関に検出案件を報告する手順を支援します。

このプログラムを信頼安全チームの率いる他のワークフローに組み込み、テロの脅威に備える財団職員がすぐに被害を及ぼす案件として緊急に対策を要するかどうか、既存の規定に照らして査定します。

本プログラムは、財団職員が主導で内容を精査しない限り、自動処理でコンテンツを除去することはありません。

SecurePoll

財団は一方でより多くの利用者に担当者選出プロセスに参加をお勧めしており、他方、2021年の理事会選挙支援用に SecurePoll 拡張機能の正式展開を受け、これを2018-2020年運動戦略の勧告の定める担当者選出プロセスの管理に使用できるかどうか、調査する予定です。

ユニバーサルな行動規範

運動戦略が導く利用者の行動規範(ルール)により、人々を守る規範が定まり、礼儀正しさの重要性が高まります。禁止すべき行動の明確なガイダンスを提供します。新規参加者と疎外された人々ー複雑なルールをほとんど理解できないまま支援を受ける社会的資本が最少の人々も、全員に当てはまる最低の基準がわかったなら、力を得たと感じることができます。 コミュニティには、このルールをローカルの文脈で使い構築するようにお勧めはしますが、すでに採用されている自己統治や実施のレベルを引き下げるように求めるものではありません。

プロジェクトのページ:ユニバーサルな行動規範

管理者と役職者を対象にオンラインで嫌がらせ行為対策の研修

より多様な基盤の担当者を増やすため、コミュニティと協力して現在および将来の担当者が必ず受ける研修の資料を開発します。 2018-2020年運動戦略勧告の指示に従い、嫌がらせ事案を賢明に有能にかつ公平に処理する能力をつけてもらうためであり、包括的でグローバルなコミュニティ構築と、すべての人にプライバシーと安心安全をもたらす投資でもあります。このフェーズでは、当初は新興の言語コミュニティと戦略的言語3件に英語コミュニティを加えて作業し、プロセスの向上を見た段階で対象言語の拡張を目指します。

評価指標

このプログラムの要点は、有意義で行動に移せる指標を当初から組み込み、その有効性を計測することにあります。嫌がらせ行為防止プログラムの詳細節で概説するように、主な目標は多岐にわたり課題も多く、測定には定性分析と定量分析の併用が欠かせません。プログラムの有効性を把握するため、嫌がらせに関する利用可能な多くのデータソースの調査、このデータを測定する手段編成に取りかかります。

関連項目

脚注