ウィキメディア提携団体戦略/展開
ウィキメディア財団提携団体戦略プロセスの一環として提携団体および利用者グループ認定の要件変更に関するフィードバック募集を2022年11月にメタウィキで開始しましたが、それを受けて次のとおり提携団体すべての要件、また利用者グループの認定手続き変更が採択されました。
2024年6月: 提携団体の健全性の基準と利用者グループ認定手続きの変更
同文は当初、理事会のナタリーア・ティムキフ議長兼提携団体連絡係(Nataliia Tymkiv)が2024年6月12日付でウィキメディア・メーリングリスト(Wikimedia-l)に 投稿しました。
提携団体の健全性の基準
提携団体委員会(AffCom=Affiliations Committee)とは有志が無償で参加する委員会としてウィキメディア財団理事会に対し、ウィキメディア運動提携団体(Wikimedia movement affiliates)の認定についてその推薦、承認、承認取り消しを推奨し、またそれら組織またはグループの組織を促す存在です。同委員会の使命は憲章に定めるとおり「コミュニティの健全性と成長を促す」ため、「提携団体が提携団体規則と基準を継続して遵守しているかどうか監視」することに加えて「提携団体による会員数増加の企画、ウィキメディアの使命推進にあたるプログラム構築、団体自体が組織統治の慣行を改善しようとする際に支援」することなどが含まれます。
2023年には提携団体委員やコミュニティ参加者、財団職員から寄せられた洞察を盛り込んで報告書をまとめ即時の推奨事項を反映したところ、提携団体と財団の連携方法、協働関係の実現方法、また提携団体全てが確実に健全であるために役立つ基準など、改善すべき点が数多く浮かび上がりました。
当委員会はその時点から活発で健全なウィキメディア組織とは何か提携団体に適切なガイダンスを提供できるよう、理事会や財団職員、提携団体およびコミュニティのより広範な参加者とともに、ずっと取り組んできました。当委員会はこれらの会話の結果、票決により、提携団体向けの基準10件を採用し、以下の4主要分野にグループ化しました。
目標達成 | 組織の発展 | リーダーシップ & 包摂 | 責任 & 協力 |
---|---|---|---|
目標達成 | |||
良好なガバナンス & コミュニケーション | 多様で、熟練した、責任感を伴うリーダーシップ | 内部 (メンバーシップ) への関与 | |
お金の流れ & 法的遵守 | 多様性バランス (特に性別) | コミュニティとの絆 | |
提携団体の健全性 & 回復力 | ユニバーサル行動規範の遵守 | パートナーシップ & 協力 |
こちらで各基準の詳細をご覧ください。それぞれを満たす方法のガイダンスも含まれています。資金を受け取るいずれの提携団体も全ての基準について追跡されますが、項目のうち財務および法的コンプライアンスに関する基準は、外部資金を受ける提携団体および/または法人化した団体にのみ適用されます。
提携団体委員会と財団職員は報告書の負担に関してフィードバック期間中にコミュニティから寄せられた内容に応えて、提携団体の報告要件の合理化に取り組んでいるところです。報告書からどのようなデータを収集するか、新しい要件は財団内のさまざまな部門やチームにも役立つと考えられ、地域または世界単位で提携団体の健全性と波及効果を示す詳細な総合報告書の作成ができるようになります。
2024年7月、提携団体委員会は実施計画を最終的に完成させます。 2024年8月にMeta-wikiおよび他のサポートプラットフォームの更新が始まります。
参照
利用者グループ認定の手順を更新
2023年の過程から得た洞察には、提携団体委員会による利用者グループ候補の審査過程を強化するべき点が浮かび上がり、共有する運動目標、持続可能性および健全で積極的な運動参加者になる上で求められる一般的な能力の促進に及びました。同委員会はその憲章に従い「さまざまな提携モデルの認定について基準と手順の確立」を任されています。同委員会は利用者グループ認定のプロセスを改訂し、従来の手順に次の項目を加えました。
- 提携団体委員会との生インタビュー(リモート会議による)。
- 利用者グループ候補の皆さんには影響が及ぶウィキ類/プロジェクト群ならびに提携団体に対して設立趣旨を伝える公開書状の発表を要件として求める点
- 申請者を対象に1年間のお試し期間を設け、その活動と効果を実証してもらう
新しい要件を施行する提携団体委員会では、利用者グループ新規認定の一時中止が必要と判断しました。これは 2024年6月12日分の過程にすでに進んだ案件を除外します。
この休止期間に提携団体委員会では新基準に関する説明文書をコミュニティや利用者グループ候補と共有し、報告システムを確実に合理化します。提携団体はそれら文書の公開後も、実施のプロセス中に明らかに必要となる調整に細かく気を配り、必要な手順はなんでも実施して基準を詳しく説明する文書の更新にあたります。
提携団体委員会では現状、2024年9月には認定作業を再開できると予想します。
参考情報
2024年8月:提携団体健全性の基準を更新
6月時点の更新に続き、提携団体委員会(AffCom=Affiliations Committee)の支援係の職員は提携団体の健全性基準に関するデータ収集のため、提携団体から提出を求める報告書の手順に関する更新案に取り組んできました。支援係は現状の報告手順の評価を実施しています。また財団で提携団体の支援に関与する他チームの職員と協働して、提携団体の代表者に無用の負担をかけないように、変更案は具体的にどうすると最適か理解しようと努めてきました。
9月には報告の構造に関するこれらの変更点に関して、支援係の職員より提携団体委員会にテストの計画書を提出します。その案には評価し繰り返し改善して適用する機会を盛り込んでおき、報告書関連の変更がウィキメディア運動の需要に対して確実に効果的であり適用可能であるように進めます。目標は提携団体の代表に報告書の提出を年に1回だけ求める手順を定める点、提出先のプラットフォームは統一して当委員会や助成金担当など、いろいろな利害関係者のニーズに対応する点にあります。
提携団体委員会がこの計画を承認した場合は、支援係の職員が9月末までにこのページの日程表と次の手順を更新します。それに加えて、提携団体の代表者がその変更点を把握できるように、またいつどのような方法で報告書を提出するか、文書化と直接の補佐を提供します。質問やコメントはなんでもメインのトークページにお寄せください。
2024年9月
2024年9月:利用者グループ認定の手順を更新
6月時点の情報更新を受けて、提携団体委員会(AffCom=Affiliations Committee)は同委員とその助言者、財団理事会の連絡係、コミュニティ支援職員※ならびにその他の財団職員を含めて、利用者グループの認定手続きの更新、手順を追加する計画に取り組んできました(※=Committee Support staff)。これらの手順には申請の影響が及ぶコミュニティに対して申請者が示す公開意向書、申請者と提携団体委員会との対面型の面接、さらに提携団体委員会認定の最終決定に準えて、正式な認定推奨の前に1年間の試行期間を設けることが含まれます。
改訂した利用者グループ承認手順の日程表と新申請書はメタウィキに公開しましたのでプレビューができます。
提携団体委員会はコミュニティ支援職員とともに、2024年6月12日以前に受付た利用者グループ申請書をライブで面談する手順のテストに進みます。対象の申請者には10月もしくは11月の面談に参加するよう提携団体委員会より招待をしておきました。面談後は提携団体委員会内で票をまとめて、案件ごとに1年間のお試し期間へ進むかどうか決める予定です。
提携団体委員会はコミュニティ支援職員とともに、申請書の書式(application form)に必要な更新作業を進めてきました。職員の見込みでは、10月末までに新しい申請書のテストができるはずです。提携団体委員会は理事会の連絡担当者と協力して、利用者グループの申請パイプライン(手順と手続き)を再開し継続するよう取り組んでいます。
質問やコメントはなんでもメインのトークページに投稿をどうぞ。
2024年9月:提携団体の健全性の基準をめぐる更新
提携団体委員会は8月の情報更新に続き、提携団体の健全性の基準を実施するため日程案と次のステップの計画を承認しました。提携団体の健全性基準に関するデータ収集に備えて、ウィキメディア財団職員はレポート形式ならびに連絡方法の手直しという形で補佐しています。
提携団体報告書は全件、単一のシステムで管理するという長期目標があります。報告システムを統一すると、提携団体の負担が軽減します。提携団体の2つの異なるグループを充当し、健全性基準の報告手順を試験運用します。これら2グループの提携団体代表者には職員からご連絡し、今後の指示をお伝えする計画です。
メタウィキ上に詳細の記載があります。提携団体の代表者(representatives)の皆さんには、ウィキメディア提携団体データポータルへの情報更新は以前のように必須ではなくなり(Wikimedia Affiliates Data Portal)、その段階はコミュニティ支援係の職員が担当します(Committee Support staff)。係員は提携団体の代表者を補佐して、文書化ばかりか変更点の理解、報告書をメタウィキのページに提出する方法とその時期、また当該ページはいつどのように提携団体委員会と連携して更新するかなど支えます。
質問やコメントはなんでもメインのトークページに投稿をどうぞ。
質問と次の段階
これらの決議に関する質問はメタウィキにあるメインのトークページに投稿してください。あるいはまた、話し合い:2024の一環として対話を申し入れてはいかがでしょうか。特定の時間枠で理事もしくは職員との対話に参加登録するにはレッツトーク機能(Let’s Talk)をご利用ください。