ウィキメディア財団概報(2011年9月)/日本語

2011年9月のウィキメディア財団報告書及びウィキメディア技術報告より抄録

公共政策構想は世界的教育施策へ

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(公共政策構想に端を発する)ウィキペディア使節施策のロゴ

9月をもって、開始から17ヶ月を迎えた公共政策構想(Public Policy Initiative)が完了した。各位の協力により、(財務要約書を待っている)スタントン財団宛て最終報告書が作成され、学び得た教訓、最良の経験、業績が記録された。協会報告書のための包括的な事業解説や、前回の公共政策構想米国使節訓練、構想事業の調査要素の総括、ウィキ上での結果発表といった他の班活動も報告書に盛り込まれ、月末のウィキメディア財団の昼食会議において、担当外職員に対して最終報告が行われた。また、特定の事業活動を、新たに編成された世界的教育班に移管した。なお、公共政策構想の終了に伴い、Sage Ross、Amy Roth、Mishelle Gonzalesの3人の班員との契約を、合意に基づいて終了した。任務への献身と尽力に感謝する。Sage、Amy、Mishelleの公共政策構想への参画は、ウィキペディアにおける共同生産を高等教育に結びつける鍵となった。諸氏の益々の御多幸を祈念申し上げる。

新たに編成された世界的教育施策班は9月、第1回「世界的教育施策 計量・行動会議」(10月25日)の準備も行った。この新しい月例会は、教育機関への展開活動(アウトリーチ)に興味を持つ全ての人を対象とする(教育者、学生、ウィキメディア協会、個人ボランティア)。会議の目的は、各国間で得られた最良の教訓を共有することである。詳細は次のページを参照。

http://outreach.wikimedia.org/wiki/Global_Education_Program_Metrics_and_Activities_Meeting

月末、世界的教育施策班にAyush Khannaが半日契約職員として参加することになった。世界中の大学で行われる施策活動における、定量的なデータの提供を担当する。

世界的教育施策班は、中東・北アフリカ(MENA)におけるウィキペディア・大学構想を始める準備も行った。全世界展開班・促進事業支援のSara Yapによる支援のもと、MENA教育施策を2012年春に開始するための戦略を練り始めた。

技術

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共同体

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Jon Harald Søbyが、共同体翻訳を焦点とするフェロー職に就任した [1]。長期調査フェロー職のSteven WallingとMaryana Pinchukが、編集者衰退の挽回に専念するため、共同体事務局の常勤職に就任した。

1. http://blog.wikimedia.org/2011/09/27/announcing-community-fellow-jon-harald-soby/

全世界展開

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  • ポルトガル語版ウィキペディアの調査計画に着手
  • MENA地域(中東・北アフリカ)での事業開始に向け、準備作業中

数値と趨勢

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8月の全事業固有訪問者総数
4億2200万人(7月比7.9%増、前年比13.7%増 )
(全ウィキメディア財団事業に関するcomScoreの数値。9月の数値は翌10月に公開される)
9月のページ要求回数
158億回(8月比5.1%増、前年比9.0%増)
2011年8月の通知票
より完全な指標表示にするための仕上げ作業中

財務

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(財務情報は、本報告時点の2011年8月についてのみ提供)

2011年8月31日現在の財務情報

収入:141万5075ドル

支出:

  • 技術費:147万4075ドル
  • 共同体・金策費: 49万3102ドル
  • 全世界展開費:55万2953ドル
  • 統制費:18万3732ドル
  • 財務・法務・人事・運営費:92万1318ドル

支出計:362万5273ドル

総利益(括弧は損失):(221万198ドル)

収入は、寄付増加により、予算の140万ドルを上回った。

支出は、360万ドル。予算の450万ドルを下回った。会計年度内の2カ月間でのみ行われる、資本的支出や協会助成金等の活動費用が、予算を下回ったためである。

現金は、1550万ドル。現在の損益水準にして6ヶ月分。