利用規約/はじめに
コミュニティによる歴史的な編集とコメントのプロセスを経て、ウィキメディアの利用規約が改訂されました。新たに改訂されたバージョンはこちらでご覧になれます。本バージョンは2012年5月25日より有効となります。
利用規約の改訂版は、200以上の編集と4500行以上の議論からなる独自の共同作業の成果です。ウィキメディアコミュニティは140日間以上にわたって、利用規約の改訂案を見直し、下書きし、それをさらに書き直しました。その間に、120点以上の問題点を解決しています。大規模なウェブサイトの規約が、これほどまでにインタラクティブで協力的な取り組みを通して作成・改訂されたのは、過去に例がありません。 改訂版についてのコミュニティによるコメントと修正のプロセスは2011年12月31日に終わりました。理事会は2012年3月6日に、利用規約改訂版を正式に承認しました。新しい利用規約では、特に次の事柄が改善されます。
- 分かりやすさの改善:改訂された利用規約には、それぞれの各条項をより理解しやすくするために読みやすいテンプレートの要約が付いています。
- さらなるセキュリティの向上:改訂された利用規約では、ウィキメディアのシステムを危険にさらす恐れのあるいくつかの行動(例:マルウェアのインストール)を禁止しています。これらの制限は基本的な方針に変更を加えるものではなく、どのような行動が容認されないかを明確にするものです。
- 関係者の役割をさらに明確化:指針が必要であるという要望に応えて、改訂された利用規約では、編集者と寄稿者を含むコミュニティの役割および責任を明確に説明しています。また、利用者がトラブルを回避するための指針を提供することも意図されています。
- コミュニティからのさらなるフィードバック:改訂された規約では、利用規約の今後の改訂が共同作業の議論プロセスを伴って行われることを保証しています。重要な改訂が(理事会の承認を得て)有効になる前に、利用者には最低30日間のコメント期間が与えられます。緊急を要する法律上および管理上の変更の場合には、例外的にその期間を3日間とすることがあります。
- より明確なフリーライセンス:一部の方から、以前の利用規約ではフリーライセンスに関する要件が分かりづらいというご指摘をいただきました。改訂された規約改訂では、編集者と寄稿者に分かりやすりように、かかる要件をより明確に説明しています(これまでの運用に変更はありません)。
- 嫌がらせ、脅迫、ストーカー行為、破壊行為、その他の長期的問題に対するさらなる手立て:かかる行為が禁止されていることを規約で明確にしています。これまでのウィキメディアにはなかった事項として、規約改訂版では、ウィキを横断する極端な規約違反に対してグローバルな追放を行う可能性に言及しています。その必要性は、数多くのコミュニティ構成員から指摘されてきました。グローバルな追放は利用規約で承認されており、コミュニティの方針によって細則がさだめられます。
- 法的保護の改善:改訂された利用規約には、私たちのような種類のウェブサイトを保護するために一般的に使用されている法的な条項が組み込まれています。例として、当財団のホスティングの性格、免責条項、責任制限条項などに関する説明が改善されています。
当団体は、同じような理念をもつ他の団体、すなわち(Internet Archive, Creative Commons、Mozilla Firefox、Open Source Initiative、Project Gutenberg、Linux Foundation、Stack Exchange、WikiSpaces、Word Press.com)など同様の利用規約をもつ団体と、この点でも共同歩調を取っております。
コミュニティの懸命な努力と専門知識がなければ、本プロジェクトを実現することはできませんでした。どの大規模ウェブサイトをみても、これほど大幅な共同作業に基づいて改定された利用規約はありません。この革命的な取り組みに参加してくださったコミュニティの皆さんを讃えたいと思います。