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ウィキメディア財団についての情報はどこで知ることができますか

財団についての現在の情報は、この季刊のニュースレター、専用メーリングリスト([1])、ウィキメディア・メタウィキ([2])、財団ウェブサイト([3])で知ることが出来ます。財団ウェブサイトはこの初秋に立ち上げられました。基礎となる最も主要なページが準備され、そのほとんどは10ヶ国語に翻訳されました。現在、さまざまな言語を母語とする38人の編集者が財団ウェブサイトに登録されています。とはいえ、財団ウェブサイトは現在のところ、どちらかといえばまだ準備段階にあります。

理事はどうやって相互の連絡を取っていますか
ドミノ
ドミノ

理事会の活動はウィキメディア・メタウィキ[4]とウィキメディア財団ウェブサイト[5]に記録されています。連絡は電子メールと foundation-l メーリングリストの両方で取られます。メーリングリストへの参加は開かれており、アーカイブが公開されています。また理事は freenode の #wikimedia IRC チャンネルによく接続しています[6]

代表メールアドレス board (at) wikimedia.org はあらゆる問い合わせを受付けます。ただし、このアドレスはもはや完全に理事専用のものではないことにご留意ください。すべてのメールはチケットシステム OTRS [7] に集められ、理事の他にごく少数の信頼できる編集者によっても返事が返されます。OTRS ではドイツ地方の問い合わせアドレスや、英語およびドイツ語での問い合わせ用メーリングリストも管理されています。

ジミー・ウェールズ、アンジェラ・ビーズリー、アンテールことフロランス・ドゥヴォアールの三名は、ともにブログの開設という果敢な挑戦に乗り出しました。アンジェラのブログ、ウィキサーチは[8](英語)ウィキペディアに関する内容がもっとも豊富です。最近注目すべきウィキペディアでの事柄や、ウィキサーチに関連することについて情報をお求めであれば、ぜひご覧ください。ジミーは[9](英語)フリーソフトについて語る場としてブログを利用しています。アンテールは[10](フランス語)自分の意見を自由に述べる場所として自分のブログを用いることに決め、フランス語圏でウィキメディア・プロジェクトの活動がより存在感を増すようにすることを目指しています。特に、フランス語が広く使われるアフリカ地域に情報を届くことを期待しての活動です。

理事会の活動はどこかで記録・公開されていますか

この秋、何度かの理事会が開かれました。

また、ごく少ない機会とはいえ、実際に顔を合わせて理事会を開くことができました。11月にはロッテルダムで、ウィキペディアンのミーティングの翌日、またニューヨークで OSI 会議の前に理事会を開催しています。これらの機会には、今後のミーティングの予定、ウィキメディア財団が政治的な論争に関与すべきかどうか、財団本体の活動に支部が積極的に関わるようにするにはどうしたらよいのか、理事会が今後どうなっていくだろうかについてのフリー・ディスカッションなどを含めて、いくつかの話題が取り上げられました。こうした話題はすべて、irc やメールでよりも、現実の世界にあるユースホステルのラウンジでのほうが楽に議論することができました。

理事たちの活動

この四半期の間、マイケル・デイヴィスとティム・シェルはそれほど活動的ではありませんでした。とはいえマイケルは、前回の寄付募集期間の後、財政面の事項について支援してくれました。

過去数ヶ月間、アンジェラ、ジミー、アンテールは非常に忙しい日々を過ごしました。ウィキペディアンのミーティングがたくさんあり(ミーティング・レポートをご覧下さい)、理事は全員が新聞・ウェブサイト・ラジオのインタビューに応じました。ウィキペディアはいまや有名になり、私たちのプロジェクトはますます関心を集めています。

ジミーとアンジェラは BBC で2週間を過ごしました(この件については「おわりに」にある報告をご覧ください)。一方アンテールは、たくさんの部屋と素敵な庭のある新しい家への引越しをしましたが、数週間の間、電話もインターネットへの接続もない生活を余儀なくされました。アンテールの仕事場からのインターネット環境からと、ときたまは地元大学の計算機研究室のおかげで、アンテールは連絡を維持し活動することができましたが、「ウィキホリック」の欲求を本当の意味で満足させるほどの活動は、ウィキペディア上でできませんでしたし、irc にも接続できませんでした。

余儀なく強いられたウィキペディアからの休暇中、Ryo と notafish が郵便を送り、アンテールを支え、またいろいろなウィキペディアの使用法を示唆してくれました([11])。ここにアンテールからの感謝の意を表します。

財団の会員になるには

会員制度について([12])いくつかの決定がなされました。考察と寄稿者との議論との後、理事会が会員制度にもっていたイメージは変化しました。

プロジェクトを支える収入のほとんどは、当初、会員からの会費収入によるものと想定されていました。このために当初案では、若干高めの会費が設定されました(約100ドル)。しかし複数の理事と多くの寄稿者が、こうした高額の会費を歓迎しませんでした。また、財団の収入のほとんどは他の財源から確保できることが明らかになりました。さらなる議論により、会費を 36ドル(編集をしない会員の場合)と 12ドル(編集をする会員対象の割引額)に設定することに決まりました。

加えて、ジェームズ・デイとケイトとの議論により、ボランティア会員の資格は、自動的に得られるものから、申請を経て得られるものに変更されました。会員システムの開発は、これからの数ヶ月間に完了する予定です。

開発者は現在金銭的報酬を受けていますか

2004年7月、ウィキメディアの開発者は開発作業への報酬システムの実現可能性について投票を行いました。理事会はこの結果を受け、特定の作業をすることを選んだ開発者に対して金銭的またはそれ以外の報酬を与える制度を試行することとしました。報酬制度の実現と評価に先立つ、4ヶ月の試行期間が提案されました。

過去3ヶ月間に、理事会は会員制度開発に関連した作業をひとつ提案しました(財団自体の主要な関心事であるため、議論を呼ぶとはまず考えられないような作業です)、提案から2ヵ月を過ぎて、ティム・スターリングが引き受けることを申し出、11月の終わりにティムからの提案が了承されました。この機能は、一定の報酬と引き換えに2004年の終わりか2005年のはじめには開発されるはずです。

理事会からは他の提案はなされませんでした。ある開発者から提案がひとつありましたが、これは否決されました。

このことは、私たちの開発者チームにとって、作業ベースの報酬はさほど強い動機付けにならないだろうことを示唆します。報酬制度試行の詳細はこちらから読めます[13]。この試行期間の終了後、各ウィキメディアプロジェクトの寄稿者は、ぜひ評価をお寄せください。

この話題については、2ページの「創設者からの手紙」もご覧ください。

ドメイン名の問題はどうなっていますか

ジェイソンが現在財団の保有する全ドメイン名のリストを作ってくれました([14])。いくつかの他の国別ドメインは財団外の人々に保有されてます。たとえば GerardM はいくつかの nl ドメインの名前を維持しています。フランスの国別ドメイン www.wikipedia.fr はこの秋、財団と関係のないドメイン占有屋に取得されました。フランスのウィキペディアンは現在のところこの問題に対しては何もしないことにし、取得した側も礼儀正しくこのドメインをフランス語版ウィキペディアへのリダイレクトとしました。しかしロシアのドメイン名 www.wikipedia.ru は、残念なことに、ドメイン占有屋に収入をもたらすために使われています。

次の四半期には、どのドメインを取得するかについての決定がなされるでしょう。投稿者の多くは自分の国でプロジェクト名のドメイン名がすべて購入されることを望むでしょうが、それだけの多数のドメイン名を購入することによる費用は、維持するには高くつき過ぎるでしょう。この問題の解決に商標登録が役立つことを期待しています。

ウィキメディアプロジェクトでの個人情報

何人かの寄稿者から要求されていて、長いこと懸案となっていた個人情報についての規程が、現在書き進められており、またほぼ確実に2005年第1四半期には完成し、翻訳される予定です。どうぞためらわずにご意見をこちらに[15]お寄せください。

地域支部

アンテールはフランス支部、ウィキメディア・フランスの創設に参加しました(4ページの報告をご覧ください)。そして現在はフランス支部の理事会の一員です。現在二つの支部がありますが、その法的な構成は非常に異なっており、このことは支部のとりうる選択肢の多様さを際立たせています。フランス支部はウィキメディア財団のフランスにおける法的な代表です。フランスとドイツの両支部は、言語よりむしろ国を単位とする支部であることで共通しています。しかしながら、両支部とも国境を越えて活動を拡大することを望んでいます。

過去数ヶ月に、いくつかの他のプロジェクトが支部の設立について議論しました。もっとも注目すべきものはオランダとイタリアのウィキペディアでの動きです。幾人かの投稿者は国よりも言語に基礎をおく支部の創設に関心があり、さらにはヨーロッパ支部の設立さえ話題に上っています。

ウィキメディア財団と政治的活動

この秋を通じて、財団とその支部であるウィキメディア・フランスの政治参加について議論がありました。理事会としては、ウィキメディア財団が政治的活動を支援することを一般的には望んでいないことを示したいと思います。特に、私たちの活動と関係がない活動を支援することは望んでいません。政治参加は、請願への署名などのいかなる活動であれ、十分に注意深く事前調査されるべきですし、またコミュニティの幅広い支持がある場合にのみ行なわれるべきです。

理事会の将来

この秋を通じ、理事会では、支部の理事会にもっと財団が行っている活動に関わってもらうことと、ウィキメディア財団理事会そのものの未来が議論されてきました。支部に関していえば、理事会は支部会員によるどんな議論や提案に対しても開かれています。どうかこの件についての反応をおよせください。

理事会そのものについては、アンテール、アンジェラ、ジミーは現在の状況はほとんど継続しがたいことで合意しています。理事会の活動は本質的にこの三名によって支えられており、活動のために他のウィキペディアンが緊密に関わることを必要としています。このことは理事会の規模が拡大されること、少なくとも実際に仕事をする理事の人数を増やすことを示唆しています。