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ジミー・ウェールズ
ジミー・ウェールズ

2004年はウィキメディアにとって非常にエキサイティングな一年でした。そして2005年はもっとすばらしい年になるでしょう。

三日間にわたってほぼ完全にオフラインになってしまったのが、もう何年も前のことのようです。そのとき私たちにはサーバが三台しかなく、その内の二台がマザーボードとハードディスクの問題でクラッシュしてしまったのでした。しかし、これはほんの一年前の今頃のことに過ぎません。今では私たちは40台のサーバを抱え、さらに増強しようとしています。

以前は、コンピュータ系ニュースサイトのスラッシュドットで取り上げられることによるアクセスの急増に対応しきれなかったことから、取り上げられることが半ば心配の種でした。しかし、この一年で私たちは、スラッシュドットで取り上げられアクセスがそのために増えても、ほとんど気づかないくらいにまでになりました。

しかし今でも私たちの成長は緩んではいません。むしろ加速しているのではないでしょうか。私たちは前代未聞のこと、多くの人々にインターネットの可能性への最初の夢を想起させることを成し遂げてきました。 知識を分け合い、知識を自由に与え合い、世界を良くするためにみんなが必要としているツールを協力して造り出すことです。

2005年が私たちにとってどんな年になるのか、正確なことは誰にもわかりません。ですが、もしこのままの成長ペースが続けば、年末には世界中のウェブサイトのトップ100やトップ50にランクインし、数百台のサーバが必要になるだろうと指摘する開発者もいます。この成長は誰にとってもエキサイティングなことでしょう。しかし私たちにとっては特にエキサイティングなのです。というのは、私たちが本当に信じていることを成し遂げてきた方法は、今まで誰も可能とは思ってこなかった方法、すなわち、多くのボランティアが、ゆるやかで曖昧な無秩序にさえ見えるやり方で共同作業を行うという方法だからです。

私たちはどのようにしてこの成長に対応していくのでしょうか。それは、今まで行ってきたのと同じ方法、つまり注意深く思慮深い話し合いを通じて、私たちはいかなる情報源から得られるよりも良いアイデアを見いだすことになるでしょう。私たちにとって必要なのは、もっとも支援の必要な箇所を明らかにし、必要とされている支援を積極的に探り当てていくことです。

例えば、開発者が費やす時間に対する需要は相当なものになってきており、新たな開発者をリクルートし、定着してもらう必要があります。しかし、新たな執筆者を探し定着してもらうのに比べると、開発者として全力で作業できる状態に達するまでには、たくさんのことを習得しなければならない分、大変なことです。他の例としては、全体としてのウィキペディアが、ある偏りを示すことは周知の事実で、私たちの今のコミュニティのメンバーとは異なる主題に関心を持つ執筆者に、どのようにしてコンタクトをとっていくか考える必要があります。

この成長にどのように対応していくか、特に、私たちにとって必要な手助けを見つけるためにどのように手を伸ばしていくか、今年一年間の決意をみなさんにも持っていただきたいのです。もしアクティブなボランティアの一人一人が出かけていって、私たちのコミュニティに新たなものをもたらしてくれる人を一人ずつ探してきてくれるなら、維持や改善を行いつつ同時に成長する力をよりいっそう得ることができるでしょう。