戦略/ウィキメディア運動/2017/更新/2016年2月2日 - ウィキメディア運動戦略プロセスの更新その5

キャサリン・メイハーより皆さまへ

このメッセージ("ウィキメディア運動戦略プロセス(#5)")は2017年2月2日付でキャサリン・メイハーから発信したものです。

皆さん、こんにちは!

この2週間の情報更新が遅れた理由は、ガーナで行なったウィキインダバ2017に私が出席、財団のアフリカのコミュニティの皆さまとお会いしたこと、また財団全体の四半期レビューに参加したためでした。

このメールは長文です。要点を以下にまとめました :

  • コア運動戦略チーム
  • チームのトラック開発を進行中
  • コミュニティ・プロセス運営委員会
  • 戦略の議論をウィキメディア国際会議2017にて開催の予定
  • ウィキメディア財団の全体会議における暫定的な議論の成果
  • スイスでウィキメディア運動提携団体と事務長会合を開催
  • ウィキインダバ国際会議2017

第一に、ガーナより短信です : ウィキインダバ主催者の皆さん、エネルギーに満ちた質の高いイベントのご成功おめでとうございます。プログラムはアフリカにおける私たちの運動の将来に向け、魅力的でたいへん重要な、関連性があり考えを刺激する内容でした。アフリカ大陸各地 (アルジェリアから南アフリカ、ナイジェリアまで) の参加者にお会いできてたいへん喜んでおります。もしこの報告を世界のどこか別のところで受信されながら、もしまだアフリカのコミュニティをご存知でなかったら、第1回アフリカ・デバッガソンブログ、第3回ウィキ・ラブズ・アフリカをぜひ訪れて、ウィキマニア・ケープラウン2018を予定表に書きこんでください!

この2週間、コア戦略チームはこれら更新の配布をめぐって、これまでの呼びかけでコミュニティの人たちに十分には届いていない可能性を議論しました。私たちは会話と議論に皆さん全員に参加する機会を必ず設けたいという意向です。

それについて、財団のコミュニティ従事部会 Community Engagement および 広報部会は Wikimedia-l に留まらず、異なる場所とチャンネルに (その他のメーリングリスト、SNS グループその他) 更新情報を届ける計画作りを進めています。皆さんのお力をお借りして言葉を発し、可能な限りのコミュニティの声を聞きたいのです。皆さんのコミュニティが集まる場所はどこですか? 更新情報を含めその他のお知らせをどこでシェアすればよいか、ぜひご意見を寄せてください。

コア運動戦略チーム

前回の更新で触れたように、運動戦略プロセスの推進を支援するコアチームがまもなく立ち上がります。私たちが取り組むべき作業に経験があり、行き届いた統計的思考からウィキメディアを長期にわたり見聞きしてきた見識を備えたチームなのです。

コアチームはウィキメディア財団およびウィリアムワークス社(williamsworks)からの人員で構成します:

  • ホイットニー・ウィリアムズ (ウィリアムズワークス社 Whitney Williams, williamsworks)
  • エド・ブランド (同上 Ed Bland)
  • シャノン・キース (同上 Shannon Keith)
  • ギヨーム・ポミエール上席アナリスト (ウィキメディア財団 Guillaume Paumier, Senior Analyst)
  • スージー・ナッセル組織戦略コンサルタント (ウィキメディア財団 Suzie Nussel, organizational strategy consultant)

誤解のないように述べると - このチームは戦略的方針の検討には着手しません。それにはウィキメディア運動こそ一丸となり取り組みます。その点、コアチームは皆さん全員が引きつけられ参加されるようにプロセス全体の指導に責任を持ちます。設計担当( ホイットニー、エド、ギヨーム) と協働でコミュニティ内外の会話を設計し、さらに会話を変換して意味のある、情報を備えて提案された方向を示す要約にまとめます。お互いに緊密に協力して働き、ともにトラック責任者、作業グループ、ボランティアの助言者に助言を求めます。プロジェクト/関係者担当 (スージー、シャノン) がトラックの責任者と協働、参加者を引きつけ、トラック間の調整と必要に応じた支援、プロセス全体のタスクと日程および予算の管理を担当します。

1月の評価基準会合でコアチームを紹介する機会がありその様子の動画をこちらでご覧ください

チーム・トラック (A-D)

ウィキメディア・コミュニティの異なる聴衆を把握し、情報共有とさまざまな聴衆それぞれのニーズに応じる「トラック」の主催を私たちからの提案したいと考えます。各トラックは自分たちのトラックに分類したコミュニティを引きつける最良の方法を、作業グループからコアチームに助言します。まだ進化中ですが現在、トラックを4つ検討中です:

  • トラック A - 組織化されたグループ - ウィキメディアの組織化されたグループに関わる努力を調整する役割で、対象はウィキメディア運動提携団体 Wikimedia movement affiliates、助成金配分委員会、提携組織委員会、WMF 理事会、財団および提携団体の職員とその他、 GLAM-ウィキなど運動を支援される組織化されたもしくは流動的な組織です。
  • トラック B - 個人の貢献者 - 言語とウィキメディア・プロジェクトすべてにわたり、個人の貢献者つまり編集者、キュレーター、ボランティアの開発者が従事する努力を調整します。
  • トラック C - 認知度の高い市場 - 国と地域と言語を超えて (市場に) 私たちのプロジェクトに関わる認知度の高い場所で、現在および将来の読者および可能性のある新しい提携先に関わる努力を調整。読者および読者になりそうな層へのアウトリーチは知名度と利用について認知度の高い市場に特化します。また志向の共通する団体、学会の専門家やコミュニティ、運動で提携する技術の専門家、これらで運動の外部の交渉相手に働きかけます。
  • トラック D - 認知度の低い市場 - 私たちの認知度が低い国や地域 (の市場) において、私たちのプロジェクトの現在および将来の読者に関わる努力を調整し、可能性があるもしくは現状の提携組織、パートナー、努力を調整。アウトリートとして、私たちの認知度が知名度と使用の面で訴求が足りないそれらの市場で、既存および将来の読者対象のアウトリーチの集中。運動に趣旨の共通する組織や学会の専門家、私たちの運動と連携するコミュニティと技術あるいは運動に参加していないと会話します。

これらトラックの提案へのご意見をお待ちしています。私たちが見逃している関係者はありませんか? おおまかなところで筋が通っているでしょうか? ぜひこの更新の議論のページまでお考えをお寄せくださるようお願いします。

コミュニティの聴衆のために設計したトラック (A と B)

財団のコミュニティ動員 Community Engagement department 部会は運動全体に呼びかけてコミュニティプロセス運営委員会へ加入をお願いしてきました。この委員会は個人の貢献者 (トラックB) および組織化された運動グループ (トラックA) に働きかける、戦略プロセスの最善の方法をコア運動戦略チームと協議しています。毎週金曜日に会合を開き、準備段階と公開後のプロセスで提案をし声を集めることが目標です。

彼らの初回の会合ではグループは私たちの「静かな」コミュニティを引きつける方法、さらにメタウィキとメーリングリストのほかのチャンネルやプラットフォームを使う方法をを議論しました。広報の多様なチャンネル - オン・ウィキとオフ・ウィキの両方 - の活用に加え、大使 (コミュニティのメンバーでたいへん従事しておられる人々) および コミュニティの連絡員の採用と増員により私たちの多言語の補助をする提案もしています。これらの役割は現在、公示して候補者を募集中

このグループはまた、進行補助係のために、普段参加しているコミュニティ、プロジェクトで開く議論を強く効果的確実にするツールキット作り、ならびに英語から現地語への双方向の報告に的確なテンプレート作成の方法を協議。これに加えて、ベテラン・経験の浅さをとわず貢献者の従事を支援するツールキットが目標です。

コアチームは提案のはじめのプロセス2件を試し、毎週1回、運営委員会に成果を伝えて意見とフィードバックを受けることを繰り返します。試案は毎週メタに投稿して皆さんと共有しますので、ご意見とフィードバックをお寄せください。

トラック (C と D) は専門家と読者聴衆のために設計

世界各地の専門家と会議を開くか相談するか、いくつかの案をブレーンストーミングしてきました。財団の Adele Vrana が率いる Global Reach team はアウトリーチがもっとも影響を発揮する市場、また特別な配慮が必要な地域を明らかにする作業に取り組んでいます。現在、これらふたつのトラックを育てて率いるリーダーをウィキメディア運動の内外から募集するするかどうか検討中です。

ベルリン・ウィキメディア国際会議 (3月下旬)

ベルリンのウィキメディア国際会議は3月末から4月初めにかけて開催予定です。これは毎年恒例のコミュニティの会合であり、多様な経歴を持つ多くの人々が同じ場所に集まって私たちの未来について会話する場として、私たちは多くの経歴を持つこれほど多くの人々が集まり、私たちの動きの将来について話をすることを、どのように活用できるか自問してきました。

ウィキメディア・ドイツと協力して会議の参加者のリストを拡充し、議論のために専用の「戦略トラック」を開発しているところです。スチュワードと個人貢献者、他の運動組織や団体の代表者 (GLAM-ウィキなど) 、また規模が小さいあるいは新しい関係者にお声をかけたところ、参加申し込みの手続きを進めた出席者は145名増加であると確認しました。運動全体についてテーマ別の方向性をベルリンでオープンに話し合うことを目指します。

ウィキメディア財団職員の全体会合 All Hands

ウィキメディア財団の1月の職員全体会合にはウィリアムズワーク社 (Williamsworks) に依頼した調査より、初回のメタウィキに関する報告書の発表をホイットニー、エドとシャノン (Whitney、Ed、Shannon) に依頼しました。合意されたテーマのいつかは次とおりです : 知識を共有する (消費あるいは配布だけでなく貢献)。教育する (学習の機会と学問的好奇心の促進)。知識に接する (インターネットあるいはその他の知識の場の既存の利用者10億人に対する同数の新規利用者)。さらに寛大になること。 権利擁護を主張する (世界の自由な知識のために立ち上がり戦う) 。対等な協力関係(「私たち」というより大きな存在)。

スイスにおけるウィキメディア運動提携組織と事務局長の会合

ウィキメディア運動関係者の12人の執行取締役に加わったスージー、エド、アナ・スティルウェル (Suzie、Ed、Anna Stillwell) はスイスで運動戦略プロセスに関する議論を行いました。会合では、参加した提携組織の課題と機会について私たちのコアチームが洞察を深め、あわせて戦略的方向性の課題と推奨されるプロセスのたたき台となるアイデアを得る効果的なコミュニティの会話を助けました。特定された主なテーマ : 教育(メディアリテラシーと教育プロジェクトの活用)。「Go Global」事業(誰もが知識にアクセスできる)。誰でも参加(情報源が多様あるいは新しい形式によるすべての知識の合計)。事実は大切(アメリカと西ヨーロッパのの政治情勢における信頼できる真の知識「その後の事実」) を提供します。

ウィキインダバ会議 2017

今年のガーナ・ウィキンダバ国際会議2017では、私たちのアフリカのコミュニティの参加者の皆さんと数々のすばらしい会話をする機会に恵まれました。フィードバック分科会の代わりに、私たちは同意により、インダバ・コミュニティから希望、夢、そしてウィキメディアが今後15年間に焦点を当てたいものをメッセージとして、私に送ってくださることにしました。これを受け取り、そのテーマをメタ・ウィキの戦略ポータルで皆さんと共有することを楽しみにしています。

ガーナへの旅行では、このプロセスが短期間にどれほど進んだとしても、私たちほどの大きさの運動が本当に意味のある方法で完全に最大限の努力を投じるようになるまでには - または私たちの運動がすみずみにまでこの作業が起こっていることを知らせるには、道のりははるかに遠いのです ! この点についてご意見を寄せていただき、また今から数週間にわたり、私たちの努力がこの目的に向かって効果を挙げるか、さらに皆さまと分かち合えることを楽しみにしています。

次の見通し

  • 提案されたプロセスについてコミュニティ全体からフィードバックを集める (組織化されたグループと個人の貢献者)
  • トラックのチーム、役割、責任を明確にする
  • 進行係のツールキットの開発、以下のものを含む:
    • 議論の前提
    • 運動戦略に関する議論と会話を刺激するヒントの内容の枠組み (調査の短い説明)
    • コミュニティの参加を促すツールとアイデア (例 面談によって容易にするアプローチ、ウィキ上のコミュニティへのアウトリーチの最良事例)
    • 議論の要約を書くテンプレートと使い方。
  • メタ・ウィキ2017 運動戦略ポータルの文書化により魅力と透明性を支える

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最後までお読みいただき、ありがとうございます!

このプロセスの進展とともに今後ともご関心を寄せていただき、ご参加くださるように心からお願いいたします。これまでお寄せいただいたご意見に感謝し、ぜひ多くの皆さんと共に、私も運動全体にわたる議論に参加することを希望してやみません。

キャサリン拝